4、仕える条件の逸話
孫子曰く、「王が自らの策を用いるならば戦に勝ち、用いぬならば例え自分が軍師でも負ける。そして、用いぬなら自分がいる意味が無いので、王のもとから去ろう。」
さもあらん。日本人としてみると、王に対し凄い事言うと思うかも知れない。だが、2倍、3倍の高値を吹っ掛ける文化のある中国人らしい交渉だと思う。現代の中国人の交渉術が、2500年前の孫子の姿にすでに見れる事が興味深い。時をえてなお土着した文化なのだろう。こう言った後、孫子は女官を兵に育てよと王に試される逸話があるが、逸話自体はあったとも無かったとも言われている様子。動画があったので、逸話の中身は動画をご覧あれ。
ビジネスで言えば、転職は3回はすると言われる時代になった今、彼の強気な交渉術は見習うべきだろう。面接は会社が誰を雇うか決めるものと思っている人がいるが、同時にそれは雇われる側が会社を選ぶ場でもある。面接と言う場は、お互いの選考の場であるのだ。孫子はその事をよく踏まえているように見えないか?
終身雇用的な文化はすでに失われ、何よりこれからは企業が10年で潰れる時代になると言われる。終身雇用も何も企業自体が無くなってしまう事を踏まえておきたい。そして、平均寿命が100歳を超えるようになると言われる中、自分の働く年数も生涯現役に根差したものになっていくのは自然の摂理。AIによる劇的な社会変化も恐らく15年と待たずくるわけで、予想ではその時までに今存在する企業の半分はなくなるとみられる。
サラリーマンという意識から、プロのサラリーマンという意識へ自分を変えねばならない事を見返したい。
5、基本は大事だが、過信するべからず。
孫子曰く、「先述した7つの基本条件に照らし、もし有利と判断したなら、その基本条件の補強に努めよ。その際、勢を意識する事が何より肝要である。」
自分が有利なら有利な状況を広げる、若しくはしっかり守るという事。有利な状況を覆させてはならないという話となる。勢とは臨機応変にという意味で、過去の例に固執しすぎず、その時々の状況で最も良い策を考えよという教えとなる。
勢を無視し手痛い失態を犯した例に馬謖がある。泣いて馬謖を切るという話は有名なため、ご存知の方も多いだろう。ある時、敵と対した馬謖は副官の制止も聞かずに山の上に布陣した。これは山の上は山の下より有利という基本に則った行為だったのだが、それを敵に利用され水ならび補給を断たれてしまった。水がなければ戦えないという事で、結局有利な山をおりるはめになり、待ち構えている敵へ無謀な特攻をして馬謖は大失態を犯してしまう。そして、軍規を正すために、諸葛亮が可愛がっていた馬謖を泣いて切るのである。
ビジネスで考えて見よう。よく経済学者はあてにならないと言われるが、それを孫子が勢が大事と説いている。世の中に同じ状況というものは無いはずなのに、それを経済学者が過去の経験になぞらえて判断するため、結果として経済学者はよく外れるのだ。彼らの大半は言わば馬謖なのである。
この話から、何時だってその時に最も適した案は、自分で考えなければならないという事を見直しておきたい。過去の事案が参考になることはあっても、それがピッタリくるかは良く考えねばならない。何時だって解答は自分でひねり出す癖を身に着けたい。
穿った見方をすれば、経済学に詳しいとはその人の考えるパターンも読みやすいという事だ。何故なら経済学の枠をでないのだから。これは罠を作りやすいという話にもなるのだから、学んだことは一旦忘れるくらいの心がけが大切では無かろうか?孫子が戦争の学問という事で、罠と言う観点からも勢を意識しておきたい。
6、兵は詭道なり。
戦争は騙し合いという事。強いのに弱いと見せかけ、困ってないのに困ってるふりをし、逆に弱いのに強く見せかけ、困ってるのに困ってないふりをする。相手に正しい情報を与えない事はとても大切である。
相手の状況を正確に知るほど、作戦も立てやすい。相手の状況が分からなければ、作戦の立てようがない。兵は詭道なりとは、相手の状況をよく知る事という教えともなるし、相手に正確な情報を与えるなという教えともなる。情報戦の大切さを謳っていると同時に、相手の行動は罠かも知れないと疑う癖を養う事を通じ、より慎重な姿勢にこそ名将の名将たる所以がある事を知れとも受け取れる。
ビジネスにおいては、騙されるなという事で取引相手の素性は良く知ってから取引する事、情報の大切さ特に情報は死ぬ前にさばく事、情報をしっかり得ている事を見直したい。ビジネスは詭道とまでは言わないが、詐欺も多いのは事実であるし、情報をどれだけ持っているかで成績が変わってくるのも確かだろう。業界のトップセールスともなれば、自分の仕事で一冊の本が書けるものだ。そういう観点で見ても良いかも知れない。
情報が大切と言われれば、否定する者もいない。だが、情報の扱い方は人によって変わるようだ。特に注意して欲しいのは、死んだ情報を教えて得意がる人になるなという事。情報は生きているからこそ意味があるもので、死んだ情報を教えてもらって喜ぶ人間はいない。生きた情報を教えるからこそ、その情報で喜んだ相手が自分にも生きた情報を教えてくれるようになり、そういう付き合いこそが生きた人脈となる事を覚えておきたい。
人間は出入口と言われる。出すからこそ、入ってくる。出す事を惜しんでは、入ってくるものも入ってこないと知れ。
7、勝算が無ければ戦わない。
そのまま受け取っても良いが、裏がえし、勝算が得られるよう情報収集・準備が大切とするというのが現実的な教えとなる。勝負は勝負をする前に決まっている事がほとんどだ。日本の選挙ですら投票日に結果が分かるわけでは無く、投票日前の調査で分かってしまっている。投票は単なる形式にすぎないのだ。
勝算が得られるのは、勝利する条件がそろっているから。勝算が得られないのは、勝利する条件がそろっていないから。勝利する条件もなしに戦うのは、全くの無謀である。戦いは戦う前に結果が決まっている事を知り、準備を怠るなかれ。
ビジネスで言えば、綿密な現地調査のもとで商品を発表しろという事か?商品の発表前の予約販売の重要性を謳っているとも取れるし、大きく販売する前に商品への反応をよく知っておくべきという事になるかも知れない。
いい商品とはお客が選ぶものである。当然の事のようだが、これが守れてない人は意外に多いものだ。例えば料理店なら、俺が作る料理は旨いと固執し、お客を無視し売上が上がらない店主などがいる。旨ければ売り上げにつながる。売上にならないなら、お客の好みでは無い可能性が高いのである。
お客が欲しい物と、自分が良いと思っている物は違う。見直すキッカケにしたい。
孫子曰く、「王が自らの策を用いるならば戦に勝ち、用いぬならば例え自分が軍師でも負ける。そして、用いぬなら自分がいる意味が無いので、王のもとから去ろう。」
さもあらん。日本人としてみると、王に対し凄い事言うと思うかも知れない。だが、2倍、3倍の高値を吹っ掛ける文化のある中国人らしい交渉だと思う。現代の中国人の交渉術が、2500年前の孫子の姿にすでに見れる事が興味深い。時をえてなお土着した文化なのだろう。こう言った後、孫子は女官を兵に育てよと王に試される逸話があるが、逸話自体はあったとも無かったとも言われている様子。動画があったので、逸話の中身は動画をご覧あれ。
ビジネスで言えば、転職は3回はすると言われる時代になった今、彼の強気な交渉術は見習うべきだろう。面接は会社が誰を雇うか決めるものと思っている人がいるが、同時にそれは雇われる側が会社を選ぶ場でもある。面接と言う場は、お互いの選考の場であるのだ。孫子はその事をよく踏まえているように見えないか?
終身雇用的な文化はすでに失われ、何よりこれからは企業が10年で潰れる時代になると言われる。終身雇用も何も企業自体が無くなってしまう事を踏まえておきたい。そして、平均寿命が100歳を超えるようになると言われる中、自分の働く年数も生涯現役に根差したものになっていくのは自然の摂理。AIによる劇的な社会変化も恐らく15年と待たずくるわけで、予想ではその時までに今存在する企業の半分はなくなるとみられる。
サラリーマンという意識から、プロのサラリーマンという意識へ自分を変えねばならない事を見返したい。
5、基本は大事だが、過信するべからず。
孫子曰く、「先述した7つの基本条件に照らし、もし有利と判断したなら、その基本条件の補強に努めよ。その際、勢を意識する事が何より肝要である。」
自分が有利なら有利な状況を広げる、若しくはしっかり守るという事。有利な状況を覆させてはならないという話となる。勢とは臨機応変にという意味で、過去の例に固執しすぎず、その時々の状況で最も良い策を考えよという教えとなる。
勢を無視し手痛い失態を犯した例に馬謖がある。泣いて馬謖を切るという話は有名なため、ご存知の方も多いだろう。ある時、敵と対した馬謖は副官の制止も聞かずに山の上に布陣した。これは山の上は山の下より有利という基本に則った行為だったのだが、それを敵に利用され水ならび補給を断たれてしまった。水がなければ戦えないという事で、結局有利な山をおりるはめになり、待ち構えている敵へ無謀な特攻をして馬謖は大失態を犯してしまう。そして、軍規を正すために、諸葛亮が可愛がっていた馬謖を泣いて切るのである。
ビジネスで考えて見よう。よく経済学者はあてにならないと言われるが、それを孫子が勢が大事と説いている。世の中に同じ状況というものは無いはずなのに、それを経済学者が過去の経験になぞらえて判断するため、結果として経済学者はよく外れるのだ。彼らの大半は言わば馬謖なのである。
この話から、何時だってその時に最も適した案は、自分で考えなければならないという事を見直しておきたい。過去の事案が参考になることはあっても、それがピッタリくるかは良く考えねばならない。何時だって解答は自分でひねり出す癖を身に着けたい。
穿った見方をすれば、経済学に詳しいとはその人の考えるパターンも読みやすいという事だ。何故なら経済学の枠をでないのだから。これは罠を作りやすいという話にもなるのだから、学んだことは一旦忘れるくらいの心がけが大切では無かろうか?孫子が戦争の学問という事で、罠と言う観点からも勢を意識しておきたい。
6、兵は詭道なり。
戦争は騙し合いという事。強いのに弱いと見せかけ、困ってないのに困ってるふりをし、逆に弱いのに強く見せかけ、困ってるのに困ってないふりをする。相手に正しい情報を与えない事はとても大切である。
相手の状況を正確に知るほど、作戦も立てやすい。相手の状況が分からなければ、作戦の立てようがない。兵は詭道なりとは、相手の状況をよく知る事という教えともなるし、相手に正確な情報を与えるなという教えともなる。情報戦の大切さを謳っていると同時に、相手の行動は罠かも知れないと疑う癖を養う事を通じ、より慎重な姿勢にこそ名将の名将たる所以がある事を知れとも受け取れる。
ビジネスにおいては、騙されるなという事で取引相手の素性は良く知ってから取引する事、情報の大切さ特に情報は死ぬ前にさばく事、情報をしっかり得ている事を見直したい。ビジネスは詭道とまでは言わないが、詐欺も多いのは事実であるし、情報をどれだけ持っているかで成績が変わってくるのも確かだろう。業界のトップセールスともなれば、自分の仕事で一冊の本が書けるものだ。そういう観点で見ても良いかも知れない。
情報が大切と言われれば、否定する者もいない。だが、情報の扱い方は人によって変わるようだ。特に注意して欲しいのは、死んだ情報を教えて得意がる人になるなという事。情報は生きているからこそ意味があるもので、死んだ情報を教えてもらって喜ぶ人間はいない。生きた情報を教えるからこそ、その情報で喜んだ相手が自分にも生きた情報を教えてくれるようになり、そういう付き合いこそが生きた人脈となる事を覚えておきたい。
人間は出入口と言われる。出すからこそ、入ってくる。出す事を惜しんでは、入ってくるものも入ってこないと知れ。
7、勝算が無ければ戦わない。
そのまま受け取っても良いが、裏がえし、勝算が得られるよう情報収集・準備が大切とするというのが現実的な教えとなる。勝負は勝負をする前に決まっている事がほとんどだ。日本の選挙ですら投票日に結果が分かるわけでは無く、投票日前の調査で分かってしまっている。投票は単なる形式にすぎないのだ。
勝算が得られるのは、勝利する条件がそろっているから。勝算が得られないのは、勝利する条件がそろっていないから。勝利する条件もなしに戦うのは、全くの無謀である。戦いは戦う前に結果が決まっている事を知り、準備を怠るなかれ。
ビジネスで言えば、綿密な現地調査のもとで商品を発表しろという事か?商品の発表前の予約販売の重要性を謳っているとも取れるし、大きく販売する前に商品への反応をよく知っておくべきという事になるかも知れない。
いい商品とはお客が選ぶものである。当然の事のようだが、これが守れてない人は意外に多いものだ。例えば料理店なら、俺が作る料理は旨いと固執し、お客を無視し売上が上がらない店主などがいる。旨ければ売り上げにつながる。売上にならないなら、お客の好みでは無い可能性が高いのである。
お客が欲しい物と、自分が良いと思っている物は違う。見直すキッカケにしたい。
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