2016年8月1日月曜日

プラシーボ効果

プラシーボ効果とは、実際には効果が全くない薬であっても、患者がそれを効果があると信じているなら、症状が回復に向かう現象の事を言う。転じて、人間は思い込みによって影響を受けやすい動物であるとか、プラス思考でいると人生もプラスに転じるという教えとして利用されている。人間が心が体に強い影響を及ぼすのは良いとして、今回はプラシーボ効果が見つかったときの話を紹介したい。心がどれだけ体に影響を及ぼすか分かるはずだ。

ある処に余命数日と診断された末期がん患者がいた。彼は体中に大きな腫瘍ができており、もう死を待つばかりの状態だったと言う。その時、彼の耳に新型の抗がん剤の話が舞い込んできたのだそうだ。彼はどうせ死ぬのだしという心境だったのだろう。医者にその新型の抗がん剤を試したいと申し出たそうだ。でも、医者には最初は断わられた。その抗がん剤は余命3か月以上という制限が加えられていたため、余命数日の彼は被験者としての条件にそぐわないかったからだ。

だが、医者も命を長らえたい患者の気持は分かったのだろう。最終的には根負けして、その新型の抗がん剤を患者に投与してくれたのだそうだ。そうしたら驚いた事に、余命数日だったはずの患者の体にあった腫瘍がみるみる小さくなり、最終的には自分で自家用飛行機を運転できるまで回復してしまった。この時点では、特効薬とも言うべき抗がん剤に出会えて運が良かったと、その患者は思っていたのだろう。

だが、ある時状況が急転した。新聞の見出しに、その抗がん剤には効果が無いと発表されたのだ。そしたらどうだろう?その患者はみるみる体が弱まり、2か月で元の末期がん患者に戻ってしまったのだそうだ。ここで、医者は考えた。抗がん剤に効果が無いはずなのに、この患者には確かに効果があったからだ。そこで、次はこれはこの前の2倍効果のある抗がん剤だと嘘をつき、その患者に唯の食塩水を注射した。

そうしたらどうだろう?その患者から腫瘍がみるみる消えていき、やはり自分で自家用飛行機を運転できるようになるまで回復してしまったのだと言う。この話はここで終わっても思い込みって凄いとなるが、まだ続きがある。その患者が回復してほどなくして、新聞に再度その抗がん剤について記事が載ったのだ。記事の内容は、その抗がん剤には効果が無い。それを見た患者はどうなっただろう?みるみる体が弱まり、その2日後に死亡してしまったそうだ。

彼の体は思い込みによって回復し、思い込みを否定され病気になるを繰り返し、最後は死亡した。これがプラシーボ効果が発見された瞬間だ。この話以外にも、中村天風も病気を積極的思考によって治したというし、斎藤一人も死んでもおかしくない病気になっても、心が健康だから死ななかったと言う。心が体に及ぼす影響は恐ろしく大きい。心の修練に目を向けてもらえる機会になればと思う。やる事は簡単だ。常にポジティブな明るい言葉を発し、ネガティブになったら自分を戒めるだけ。これを機に圧倒的なプラス思考を身に着けないか?

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