2016年7月12日火曜日

ザイガニック効果

読者はザイガニック効果を聞いた事があるだろうか?ザイガニック効果とは、ソ連の学者によって発見された人間の記憶に関する特徴の話だ。例えば、掃除をしたとしよう。ある人は掃除を最後まで終わらせて、ある人には掃除を途中のまま終わらせたとする。しばらく時間がたった後に、何してましたか?と聞いてみる。そうすると、掃除を最後まで終わらせた人は覚えてない事が多く、掃除を途中で終わらせた人は記憶にとどめている事が多いのだと言う。

ザイガニック効果によれば、記憶にとどめたい事は結論を出さないほうが良く、結論をだしてしまうと人間は忘れやすいのだろうとの事。日本では、吉田松陰が塾生にこの手法を使っていたようだ。吉田松陰は塾生に何故中国がヨーロッパの植民地になったのか、日本はこれからどうしたら良いのかを塾生に考えさせた。そして、決して結論を言わず、考えさせるだけ考えさせてから、次の話題に行ったと言う。結果、塾生たちは日本の行く末に関して、悶々とした気持ちを長く抱える事になり、それが行動となって明治維新になったとザイガニック効果的には説明される。

ザイガニック効果は自分の行動を見直すキッカケにしても良いだろう。例えば、何か記憶にとどめておきたい事があったなら、腹8分目、9分目が最も効率的だという事になる。考えるだけ考えて、結論は出さない事にコツがある。何かのペーパーテストを受ける時は使いづらいが、全部覚える事だけが正義では無い事は知っておいて損は無い。何かを長く楽しみたい時は、腹8分目にしておく。どこか老練な感じもして、粋じゃないか?

例えば、誰かに何かを教えるとする。その時は、結論だけは教えないというやり方が良いのでは無いか?あくまで、結論を相手にださせるように導くのが教育と言える。初心のうちは、自分が知っている事をすべて教えてあげたほうが、相手の役に立つと思ってしまうが、ザイガニック効果的には良くない手法となる事は覚えておこう。

例えば、誰か好きな人がいたとする。ひたすら、思わせぶりな行動をすると、相手が考えてくれるかも知れない。ザイガニック効果はそういう事だ。結論は出さないからこそ悶々として、記憶に留まることになり、気付くと好きになるかも知れない。ただ、これはその人のキャラクターにもよるので、あくまでザイガニック効果を適用させるならという話になる。他にも色々あるだろうが、ザイガニック効果を生活に取り入れて見るのも面白いかも知れない。結論は保留する事にコツありとまとめて置く。






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