2016年4月25日月曜日

布団で寝れるだけで幸せ

中村天風によれば、彼は布団で寝れるだけで幸せと言う。彼は青年時代戦争を経験しており、情報部隊の隊員として道端で何もなしで寝る事が多かったそうだ。それを思えば、布団で寝れるだけでも幸せなんだと、たたんだ布団にありがとうとお辞儀をしていたと言う。それを旅館の女中が見て笑った時に、中村天風がこう説明したという話が残っている。

人は幸せになりたいと考えると、とかく上ばかりを見たがる。例えば、今より高い年収があれば幸せになれるのではないかと言うイメージだ。年収100億の人にいくらあったら幸せになれると思いますか?と聞くと、200億あったら幸せになれる気がすると答えるものだ。しかし、これでは幸せになる事は難しいかも知れない。100億と言う、他の人から見れば十分幸せと感じるであろう年収でありながら、本人は幸せを感じてはいないという事が現実に起きている。欲望に限りがないため、欲望を追いかけているうちは幸せになれないという良い例と思う。彼は200億になったら、幸せには300億必要と考えるに違いないのだ。

では、どうしたら幸せを得られるのか?それは、当たり前の事に感謝することにつきる。今ある日常自体が幸せの連続なんだと考えられれば、その人は幸せになれるのは道理。中村天風が道で布団も無しで寝ていた時代を思って布団に感謝したように、最終的には生きているだけで丸儲けとまで行ければ、最強の幸せ体質だろうと思う。幸せは日常に潜んでおり、それに気づけるかが幸せになれるかどうかの境目と言えよう。

幸せは、当たり前に感謝できるかにかかっている。



---- 以下、余談 ----

富を得ても幸せは得られなかったとは、アメリカンドリームの体現者であるジョン・ロックフェラーでさえ言ってる。幸せになりたければ、物的なものから視点をそらす必要があるのだろう。幸せは結局は自分の心で決めるもの。心を修練し、どんな事にでも幸せを見出せれば究極の幸せ体質と言えよう。さて、まずは布団にお礼をいう事から始めて見ようか。




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