2016年4月21日木曜日

お手伝いしよう。

子供のころのお手伝いが大切という話を紹介しよう。ある新興の優良企業の話だ。その企業はとても人気があったので、新卒の採用も人があふれるばかりだったとか。そこで、選考を厳しくするために何回も面接し、特に優秀と認められた者を採用したと言う。この時点では人事は自信を持ってたそうだ。応募者枠が埋まらず、誰でも良いと採用したわけではなく、応募者の何倍にもなる人から選りすぐりの人材は選んだのだから。

問題は各新卒採用者を部署に配属した後に起こった。何と選りすぐりの人材だったはずが、苦情ばかり来たらしいのだ。何でこんな使えない奴を採用したんだというわけだ。ほぼ全員の苦情がきたから人事は頭を抱えた。そこで、仕方ないので苦情の来なかった人間と、ほかの人では何が違うのかを徹底的に調べたそうだ。そこで分かったのが、子供のころのお手伝い経験の有無が仕事に関係するという事だ。

子供のころに親のお手伝い経験がある人は、気がきくというか、機転が利くというか、回りの人とうまくやれる。でも、お手伝いの経験が無い人は気がきかず、周りの人から見ると使えないとなるらしい。それが分かってからというもの、その企業ではお手伝い経験の無い人は採用しなくなったと言う。

この話は学校教育の弊害を良く示していると思う。特に受験で良い点数が取れれば良いという風潮があるなか、ある優良企業ではお手伝い経験を採用の最低限満たすべき基準として考えている。これは子供の事を考えれば、受験だけさせるのは害悪という可能性を示唆する。子供にお手伝いしてもらうのは嬉しい事だろうし、社会に必要な事はお手伝いで学べるという教育方針も面白いかも知れない。

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