2016年6月4日土曜日

おみやげ

ラジオを聴いていたら、お土産はそこにしか無いものだから、価値がでるという話をしていた。言われてみれば、そうかもしれない。お土産をもらったとして、近くのスーパーで売っているものだと有難みも半減するし、異国情緒的な感じも全くないので、旅行に行ってきた雰囲気が伝わってこない。確かにラジオの言う通り、お土産にそこにしか無いという条件は大切なようだ。

ただ、今東京ではどこの物でも売っている。沖縄のものもあれば、北海道のものもある。沖縄に行かなくても沖縄の物が手に入り、北海道に行かなくても北海道名物が手に入る。とても便利になったとも言えるが、沖縄へ行くメリットや、北海道にわざわざ旅行するメリットが薄まったとも言える。事、物質的な意味では行く理由が全くないのだ。

旅行で大切な事は異国情緒的な感覚では無いだろうか?どこか別の世界に来たような感覚こそ求められるように思う。どこに行っても同じ街並みでは、わざわざ旅行するメリットはどこにあるのだろう?沖縄でしか買えないもの、北海道でしか買えないものを輸出するのも結構だが、そこでしか買えないという部分をもっと大切にしても良いかも知れない。少なくとも、観光客はそれを求めている部分があるのだから。




---- 以下、余談 ----

昨今は観光立国などと騒がれたりもするが、観光立国するうえで最も大切なのは異国情緒では無いだろうか?海外の人が日本で生活しやすいように日本語以外の表記を加えるも一つの手だが、逆に日本に来たら日本語のみも異国情緒として重要だ。海外の人は日本に来て、海外と同じように生活出来る事を望むだろうか?

貴方はアメリカへ行けば、アメリカらしさを求めるだろうし、ヨーロッパに行けばヨーロッパ特有のものを求めるだろう。そうでなければ旅行する理由がない。それと同じ事を海外の人は日本に求めるはずだ。日本に来たら、日本らしさをとことん見せてやるのが、本当に喜ばれる事のように思う。

グローバリズムが叫ばれるが、グローバリズムだからこそ、日本文化をより発信するのが本来の姿となろう。海外の人が求めている日本像でなくて、どうして海外の人が日本に来てくれようか?観光立国は日本文化を大切にして初めてなされるのだ。日本でしか味わえないものを提供する事が急務ように思う。

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