2016年5月5日木曜日

会えない時間が育てるもの

会えない時間が育てるものと言えば、愛と相場が決まっている。会えないからこそ妄想が膨らみ、より愛を深める。無くして初めて分かると言うのか、人間は実際に会っている時間より、会えない時間に本当の価値を認識しやすい。恋人には会えない時間も大切なんだと書けば、恋愛マニュアルにありそうな話になるが、実はこれ、恋愛に限った事では無い。

例えば、セールスを考えて見よう。セールスは話が終わった後に始まるという話がある。お客の前でセールストークしている時をセールスだと思いがちだが、実際に買うか買わないか決めるのはトークが終わった後の事が多い。一通り話を聞いてみて、それをもとに妄想するからこそ欲しくなる。セールストークをしていない時が、本当のセールスなのだ。

人間は感じて動くから感動と言う。感動と言うと、刹那に沸き起こる事のみを思い浮かべがちだが、感じてから動くまでラグがある場合もあるという良い例では無いだろうか?人を動かす要諦は心を動かす事。恋愛しかり、セールスしかり。相手が一人で妄想する時間、つまり会えない時間が育てるものは大きい。




---- 以下、余談 ----

会っている時間を如何に演出するかは誰でも考える。でも、それは会えない時間を演出するために必要となるとまで踏み込むべきかも知れない。会えない時間こそが心を動かすのだから。得も知れぬ余韻のある人間を目指したいものだ。

0 件のコメント:

コメントを投稿