2016年3月28日月曜日

車が走るに必要なもの

本田宗一郎がある記者にした質問を紹介したい。彼は走るはアクセル、止まるはブレーキで良いか?と尋ねたそうだ。記者はその質問に深く考えずに、そうですと答えたそうな。そうしたら、本田宗一郎が言ったそうだ。俺の車からブレーキをはずして乗せてやるから走ってこいと。そう言われて、記者はハッとしたそうだ。車が走るにしてもブレーキがないと止まれないじゃないかと。駐車する時などを考えれば、アクセルもブレーキも必要になる。

自分の第一感はトンチだったのかだ。この質問で本田宗一郎が何を言いたかったのかは分からないが、ブレーキについて自分なりにトンチに付き合ってみる。

車が止まるに必要なものは、地面に斜度がないならアクセルである。平坦な道を想定した上で止まると表現したからには、走っている事が最低限必要であろうから、まずは走るためのアクセルが必要だ。そこで、止まるためにブレーキが必要になるかは状況次第であろう。例えば、広い空き地のような場所ならば、車が自然に止まるのを待てば良いため、必ずブレーキが必要になるとは限らない。もし、駐車場に駐車するような状況を想定するなら、ブレーキは必須と言える。住宅地を走行するのであればブレーキは必要だろうが、もし住宅自体を動かせるなら、必ずしもブレーキが必要とはならない。したがって、どの状況でも車が止まるのに必要なものと言われればアクセルと答えたい。あくまで、平坦な道でブレーキとアクセルの2つのみで比較するならばだが。

走ると言えばアクセルだけを想定してしまいがちだが、走ればその後止まる必要がでてくるまで想定しているところに彼の個性が垣間見えてるのかも知れない。本田宗一郎的には、なんと答えられれば100点だったのか興味深い。こう考えてみると、この質問は車が走るとは?という哲学的な問だったのかも知れない。

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