2016年3月25日金曜日

2度目のチャンスをあげろ

エジソンは電球を完成させるために5000回以上の失敗をしたという話がある。彼は実験失敗を、このやり方ではできない事がわかったという成功と言って有名なわけだが、注目すべきは彼の成功は数限りない失敗の上に成り立っているという点だ。

ケンタッキーで有名なカーネルサンダースも、最初から成功をおさめた訳ではない。彼が成功するのは65歳を超えてからで、若いときは職を転々とし、店の経営をすれば失敗の憂き目にあい無一文に。その時、彼に残されていたのが美味しいフライドチキンのレシピだけだったので、店の経営は他の人に任せてレシピを売ろうと思いついた。それが功を奏し成功に至ったそうだ。

この例に限らず、成功者は失敗も数多くしているようで、下手な鉄砲も数打てば当たる的なところがある。失敗から多くの事を学び、成功に至るのであろう。失敗ほど人を成長させるものは無い的な事は色々な人が言っているように思う。

さて、本題だ。一度失敗したら二度目のチャンスを上げないという話がある。真剣勝負に二度目は無いと言ったポリシーなのだろう。しかし、過去の成功者の例を見ても分かるように、成功者は基本的に失敗者でもある。無傷のまま成功に至るのは難しいため、失敗が許されない環境は、つまりは成功を放棄する環境になろう。これだけでも十分危機的だが、できる人間ほど新しい事に挑戦したがるため事態はさらに深刻だ。

二度目のチャンスを上げないと、できる人間から新しいことに挑戦し、失敗していなくなってしまう。残る人間は新しい事に挑戦できない二番手、三番手の人間になるわけだから、組織としては大きな痛手と言える。ひと昔前のように、事業の寿命が数十年と長かった時代なら良かった。言われた事だけをする人間のほうが問題にもならない。だが、今は事業の寿命は5年前後とも言われる時代だ。こういう時代にあっては、新しい事に率先して挑戦していく人材こそ求められよう。5年後には新しい事をしなければ組織は存続できないのだ。2度と言わず、何度でも挑戦させてやるくらいの度量が組織に求められているように思う。


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