【その15】
老先生の教え。学んでも思索しなければ罔い。思索しても学ばなければ危うい。
【解説】
①
諸君、真心を忘れてもらっては困るぞ。注意しないと私利私欲だけになるから気をつけなさい。
②
知識は使い方次第で善にも悪にもなるが、学ぶ者はこれを忘れやすく、学ばぬ者はこれに気づかない。
真心 ∩ 知識 = ∅
罔 ∩ 危 = 私利私欲
③
学んだことを思索すると理解が深まり応用が効くようになる。思索するだけで学ばないと独りよがりになりやすい。
④
学即是思、思即是学。これがコツである。
⑤
葬儀屋としては、学んだことの意味合いを腑に落とさねば儀式に心が入らないし、自己流の葬儀など誰も求めていないとも言える。
⑥
思索は新たな疑問を呼び、自らの至らなさを明らかにする。学びは新たな発想を呼び、考える幅を広げる。学ぶ者は思索しなさい、思索する者は学びなさい。
⑦
実務で使うために学ぶのであるから、誰かに教えるためにという前提を置くと理解しやすい。実務上の事を全て自分で考えていては、時間がいくらあっても足らない。前例に則るのが現実的である。
⑧
学んでも思索しなければ型は破れない。思索しても学ばなければ形なしだ。
⑨
簡単な例を示すと、料理を考えて見よう。料理を学ぶとしたら、本なり、師なりについて教わるだろう。自分で一から考えていたら、とてもとてもとなるはず。美味しい料理が食べたければ、まずは基本のレシピを学び、その上でもっと美味しくするための工夫をするのが良いのである。
【まとめ】
初心忘るべからず。
------ 仏教の立場からの考察 ------
道不属知、不属不知、知是妄覚、不知是無記。
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