2018年11月4日日曜日

為政 第二 15

【その15】

老先生の教え。学んでも思索しなければくらい。思索しても学ばなければ危うい。




【解説】

諸君、真心を忘れてもらっては困るぞ。注意しないと私利私欲だけになるから気をつけなさい。



知識は使い方次第で善にも悪にもなるが、学ぶ者はこれを忘れやすく、学ばぬ者はこれに気づかない。

真心 ∩ 知識 = ∅

罔 ∩ 危 = 私利私欲 



学んだことを思索すると理解が深まり応用が効くようになる。思索するだけで学ばないと独りよがりになりやすい。



学即是思、思即是学。これがコツである。



葬儀屋としては、学んだことの意味合いを腑に落とさねば儀式に心が入らないし、自己流の葬儀など誰も求めていないとも言える。



思索は新たな疑問を呼び、自らの至らなさを明らかにする。学びは新たな発想を呼び、考える幅を広げる。学ぶ者は思索しなさい、思索する者は学びなさい。



実務で使うために学ぶのであるから、誰かに教えるためにという前提を置くと理解しやすい。実務上の事を全て自分で考えていては、時間がいくらあっても足らない。前例に則るのが現実的である。



学んでも思索しなければ型は破れない。思索しても学ばなければ形なしだ。




簡単な例を示すと、料理を考えて見よう。料理を学ぶとしたら、本なり、師なりについて教わるだろう。自分で一から考えていたら、とてもとてもとなるはず。美味しい料理が食べたければ、まずは基本のレシピを学び、その上でもっと美味しくするための工夫をするのが良いのである。






【まとめ】

初心忘るべからず。





------  仏教の立場からの考察  ------

道不属知、不属不知、知是妄覚、不知是無記。




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